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ただ一色と歩きたい

 Jリーグが終わりましたね。就職活動もありろくにサッカーが見れなかったにもかかわらず、泣いたり笑ったりなシーズンでした。

 まずは、町田ゼルビアJ2昇格おめでとうございます。

 町田いいなって思ったのは町田がJFLに落ちた年でした。あのとき、京都の監督は大木さんで、福ちゃんも洋平ちゃんもまだ京都にいたはず。そして京都は昇格争いをしてた。自動昇格枠を巡って湘南とすごい争いを繰り広げてた。懐かしい話だなと思いながらこれを書いていたら、そりゃそうだよ、2012年のことなんだもの。

 あのときの最終節、町田の試合の相手は湘南で、町田は勝たなきゃいけなかった。そして町田が勝ったら自動的に湘南は負けるわけで、だとしたら京都からしたらすっごいありがたいことになる。……みたいな妙な相関があってしにそうでした。そもそも、昇格に向けて京都の応援に集中しなきゃいけないときに他のクラブの心配してる暇はないはずだって頭ではわかってた。でも惚れたのを自覚したら突っ走る傾向のある自分にはその衝動をどうすることもできなかった、気がする。最終節の日はあたしはバイトの研修があって現地どころかテレビで見ることもできなかった。研修が終わってスマホを見た瞬間のことは今でも覚えてます。妙に客観的に思い出せるな。京都0-0甲府、町田0-3湘南っていう文字列を追って、それが何を意味しているのか理解した瞬間の自分の後ろ姿が、見れるわけないのに鮮やかに浮かんでくる。

 J3最終節の、山口がロスタイムに追いついてJ3優勝とJ2昇格を決めたこと、情報がすごい錯綜していて、南長野で一瞬町田の選手たちが歓喜に湧いた後地獄に突き落とされたことは、テレビを見れなかったので全てTwitterから知りました。教室にひとりだったな。入れ替え戦の第一戦はテレビで見れたけど、第二戦は情報待ちだった。町田の大事な試合はなんでか知らないけど用事があってほとんどリアルタイムで追えないことが多いな。しかも第二戦のときは2012年の時と同じ内容のバイトの研修で、すっごい嫌だった。あのときの、絶望とまではいかないけれど希望はなくなったって感じた、色でいうと黒に近いグレーのような靄がかかったような虚無感が一気に襲ってきた、苦い記憶が蘇ってきてしまうから。結果昇格で、ほんとうによかったのだけれど。

 J3はあんまりちゃんと追えてなくて、毎年シーズン終わりに「今年も町田は来れなかったのか」って思うことが多かったな。J2に町田がいたときいいチームだなって思ってたのは事実だし、武蔵野まで見に行ったりしたけど、決してずっと追ってたとは言いがたかった。今回、昇格するかしないかの瀬戸際で入れ替え戦もあったからこうやってぐっと力を入れて見れたけど、これからどうなるんだろ。ほんとに、好きなんだけどさ。

 あたしと仲良くしてるいろんな人と自分を比べるとすごいしにたくなるんです。比べるようなもんじゃないって言われるときもあるけどでもやっぱり。情熱が途切れてしまう自分が嫌い。ずっとそう。特にサッカーに関しては凄く不誠実で。そこそこ忙しい生活を送ってるってのもあるし、特に今年はあんまり現地に行けなかったっていう要因もあったとは思う。あとあたしは物事をだいたい好意的に見ちゃうってのも正直ある(いいなーってことをいいなーって言い続けて好きになるっていうのはけっこうある)。けどそれだけじゃないんだよな。自分が骨の髄まで選手サポ、選手ありきの人間であることはもう知ってるけどやっぱり、どうしても、チームサポへの変な憧れが消えてなくならなくて死にそうになる時がある。よく選手は移籍できるけどサポーターは移籍できないから、っていう文面見るたびに死にたくなったりしてる。

 京都とか、最初はほとんど選手を知らなかったんだよね(柳沢くらいしか知らなかった)。でもこのひとたちは凄いから応援しようって思った、あのときの自分が消えちゃってて。それからほとんどのホームの試合観に行けた年もあったのに、ちょうど、大木さんがいなくなった年くらいからふっと情熱が凪いでしまってここまできた。それはたぶんソメ兄や洋平ちゃんが移籍して福ちゃんが出れなくなったのと同じ時期であることは相関している。そして京都の成績が年々落ちているということも、きっと。

 いつから選手に引っ張られるようになっちゃったのか、入れ替わってもあの情熱を持ち続けることはできなかったのかって尾を引きずるように思ってて、町田もそういうことになりそうな気がしてこわい。やだ。でも自分に嘘はつけない。

 だから、せめて強くなりますようにって思ってる。町田も、それから京都も。来年度は京都からいなくなっちゃうし、何処に行くかもわかんないから、自分がどういうふうにこの2チームと関わるかはわからないけど、たとえばナオさんがすきだから東京見ようとか、洋平ちゃんがいったから北九州見ようとか、そういうのとは違ってクラブから入った2チームだから、たぶん特別なんだろう。運命みたいな。そうであってほしい。

 どうしてそう思うのかというと、選手がいなくなってでも成績は落ちてしまってそれでまた選手が離れてのループが来ると、頭では分かってても感情がついていかないから。自分たちに力がない故のお別れはしんどい。それは、ソメ兄が当時J1だったセレッソに行った時無意識に感じたことであり、そして善成が浦和に行くって発表されたときに確信したことでもある。

 もちろん強くなってもお別れはきてしまう。移籍は毎年あるから仕方のないものなのだということはちゃんとわかってきた。最初は傷ついていたりもしたけど、裕也が海外に行ったあたりからだいたいの移籍が頭では受け入れられるようになってきた。でもソメ兄の場合はだめだった。1年くらいピンクのユニ着たソメ兄を見れなかった。それは、強くならないと不必要なお別れがきて、そっちのほうがたぶん辛いって無意識のうちに思ってたから。さみしいって言いたいのにさみしいが諦めに変わってしまうほうがあたしは悲しい。別のところが傷んでるのに違うところを刺されてどっちも我慢しなくちゃいけないなんてしんどいじゃん。まだ、健康体だけど指のささくれとかちょっとした切り傷にしょうがないなって絆創膏巻くほうがましだよ。

 頭ではわかってる。町田がJFLに降格したとき、町田からは選手がどんどんJ2に流出していった。そのとき町田サポさんが、選手のことを考えると引き止めるなんてとてもじゃないけどできないって言ってた。それを見て、ああそうか、そりゃそうだな、ってすごく納得してから移籍に対しての見方が変わった。当時はJ3がなくて町田はJリーグですらなくなったから、そうなると差は歴然でクラブ愛とかそんなもんよりも自分のことのほうが大事なのは当たり前だと。北九州もそう。北九州はプレーオフにすら出られない、そうなるとJ1に行けるチャンスがあるなら行くのは当たり前だと思った。

 いろんなチームからいろんなことを教えてもらってるな、あたしは。

 だから京都ユース出身だからといって善成を無理やり京都につなぎとめておくことなど到底できないということは知ってる。そうするためには京都が強くなるしかないけど今季の成績はこれなのである。どうしようもなかった今年の京都と、J1上位の浦和。善成は23歳。ユース出身なんて関係ないでしょ。どっちを取るなんて、さ。

 わかってはいる。頭ではちゃんとわかってる。

 でもね、それと寂しいという感情は別物なんだよね。

 毎年この季節に傷ついて、迎えた春、夏、秋が善いものにならないなら、血を流したままはちょっと耐えられない。あたし自身がちゃんと強くならないと、これに耐えられないまま繰り返してしまう気がする。