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ソチ五輪個人戦レビュー「ソチも や るよのう」 男子編 そのに

Group 4  
19 HANYU Yuzuru
  JPN
20 FERNANDEZ Javier
  ESP
21 CHAN Patrick
  CAN
22 MAJOROV Alexander
  SWE
23 AMODIO Florent
  FRA
24 JOUBERT Brian
  FRA

19 羽生結弦(日本)

 19歳ながら金メダル候補。今季の調子をみても、表彰台はかたいでしょう。ショートプログラムでパリを焼け野原にし、フリーでは死ぬどころか世界征服しそうなロミオを演じる。団体戦ショートプログラムでは有力選手がプルシェンコのオーラにブレイクされる中で、そのオーラを逆に破壊しパリを爆破した。ショートプログラムは後半にジャンプが2本、フリーでは2種類の四回転ジャンプにトリプルアクセルを後半に2本と技術点がとんでもなく高くなる構成。演技構成点の方もライバルのパトリック・チャンと比べてもほとんど変わらなくなってきたので、全てのエレメンツをきっちり遂行できれば金メダルは羽生かな。ただ、ショートもフリーも非常にハイリスク・ハイリターンな構成。4年に1度の大会で、あの高難易度のプログラムをきっちり滑りきれるか。ポイントはフリーの2回目に跳ぶクワドサルコウ。今季1度も決まっていないジャンプをここで決める事ができれば金メダルにはぐっと近づく。

20 ハビエル・フェルナンデス(スペイン)

 ソチ五輪ではスペイン選手団の旗手をつとめた。今季前半戦は絶不調。どのジャンプもにっちもさっちもいかず、グランプリファイナルの進出も逃した。しかし、ヨーロッパ選手権では見事に復調して優勝を飾る。彼はスケートが上手で、ステップがうまい。どんなプログラムでも違和感なく滑れるのが武器。またジャンプもクワドサルコウを中心として、フリーではレイノルズと同じく4回転を3回挑んでくるというトンデモナイ構成で、チャンと羽生の牙城を崩しにかかってくる。ただ、今季のプログラムがちょっとインパクトに欠けるのが気になるところ。うまくハマれば金メダル候補なのに、日本のマスコミからのスルーっぷりがすごすぎて笑えるレベル。

21 パトリック・チャン(カナダ)

 世界選手権3連覇中の金メダル有力候補。よく顔を見ると顔のパーツが中心に寄っているが、非常に理想的なスケーティング技術、基礎的なエレメンツをきっちりと遂行する力を持ち、また4回転ジャンプも高い精度を誇る。どう考えても三十代子持ちにしか見えないが、彼のプログラムはエレメンツ以外のほぼ全てが「つなぎ」と呼ばれる動きで構成され、しかし最後までスピード落ちずに演じきる事が出来る。トリプルアクセルがちょっと苦手なのはカナダの血を引いているからしかたないね。彼のおかげで男子は四回転時代に突入し、また羽生やフェルナンデスのようなぶっとんだプログラム構成を行う選手が増えたと言ってもいい。今季はそこそこ好調。ただ、団体戦はよくなかった。あれを厄落としだと思って個人戦に臨めるかがポイント。個人的には彼に金をとってほしいんだけどね。バンクーバーの後、男子フィギュアの歴史を作った選手だと思うから。ただ、金メダルとれるよねとれるだろお前が取らなかったら誰が取るんだと言われて取れないのが五輪の金メダルだったりもする。それは何よりも私たち日本人が痛いくらい分かっている事だよね。

22 アレクサンダー・マヨロフ(スウェーデン

 えらいとこ引いたな。笑 羽生、フェルナンデス、チャンの後に迷い込んだ少年みたいになっとる。北欧のかわいい枠。まだまだ粗いところもあるけど、毎年じょうずになっているなと感じる。羽生、フェルナンデス、チャンでリンクの上とスケオタの心は大荒れ模様のはずなので、それを全く気にせずに自分の演技に臨めると上位進出のチャンス。スウェーデンはベルントソン、シュルトヘイスと、へんなプログラムがお国柄だったはずなのに、マヨロフはなんかフツーのプログラムしか見た事ないぞ。マヨロフも「ベスト・オブ・マヨロフ」とかやったらいいと思う。

23 フローラン・アモディオ(フランス)

 サルコウジャンプが得意な、フランスの若手。4回転もサルコウを準備。身体能力が高い選手で、独特な雰囲気のプログラムを滑る。欧州選手権を制する実力を持ちながら、ここ最近はフリーでコンビネーションジャンプを(転倒やステップアウトでつけられないといったこともなかったのに)ぜんぜん跳ばないとか、そもそもなんかもう目もあてられないほどにめちゃくちゃな演技だったとかで、ちょっと迷走気味だった。個人戦のショートプログラムの出来は良かったので、ああいった感じでお願いします。お願いします。お願いします。

24 ブライアン・ジュベール(フランス)

 どんなときにでも4回転を跳び続けた、元祖ミスター4回転。4回転を跳ばない五輪チャンプが登場した4年前はどこへやら、今彼はめちゃくちゃ幸せな事でしょう。笑 欧州選手権で久しぶりに見たけど、ショートで意味不明なプログラムを滑っていたり、フリーで衣装がすっけすけだったり(これは通常営業だけど)、元気そうだったのでよかったw彼に関しては、正直自分は元気に滑ってくれていたらそれでいいかなあ、ていう感じがあるので、特に何も言う事がないです。笑 メダルは確実だろうと言われていた4年前に、ぼろぼろだったジュベールの演技で号泣したことをまだ鮮明に思い出せる。あれから4年、この舞台で見れる、そのことが幸せ。というか、フリーって変更の噂あるんだけど大丈夫なんだろうか。あれ凄く良いプログラムだったから、変えたらスケオタからモロゾフマジで命狙われるぞ。

Warm-Up Group 5  
25 BREZINA Michal
  CZE
26 TEN Denis
  KAZ
27 LIEBERS Peter
  GER
28 YAN Han
  CHN
29 TAKAHASHI Daisuke
  JPN
30 MACHIDA Tatsuki
  JPN

25 ミハル・ブレジナチェコ

 チェコの元強心臓。数年前までは非常に安定したジャンプを持っていたものの、ここ数年は不調続き。今季なんて先輩(※ベルネル)に心臓が移ったのではないかとまで思った。チェコ選手権でもベルネルに敗北。4回転サルコウはじめダイナミックなジャンプと安定した技術力は魅力的だけど、今季のプログラムははっきりいってどっちもつまんない。というか、カメレンゴ振付けまったく合ってないのに、どうしてそこに拘る。ジェフリー・バトル振付けのプログラムが素晴らしかったので、みんなもショートの曲にあわせて「バトルでいいじゃん」と歌ってみよう!

26 デニス・テンカザフスタン

 ロシアじこみのターンがふんだんに入れられたステップと、北米じこみの音の緩急を大事にする絶妙な間の取り方を見事に融合させた選手。ジャンプ、スピン、ステップどれをとっても劣るところがなく、個人的にはチャン、羽生にもっと肉薄してもいいんじゃないかって思う。15歳のとき、世界選手権ノーミスで鮮烈なインパクトを残してから鳴かず飛ばずだったものの、昨年の世界選手権で覚醒。しかし、今季は怪我に重なる怪我で出遅れた。今回も痛み止めを打ちながら出場ということで、メダルは難しいかもしれない。が、思い切ってやってほしいな。そうしたら、もしかしたら開けるものがあるかもしれないからね。あまり目立たないものの堂々のメダル候補。

27 ペーター・リーバース(ドイツ)

 今季好調。グランプリシリーズは2試合出場、だんだん成績を上げて行き、欧州選手権では大爆発してショート・フリーともにパーソナルベストを更新。団体ショートもばっちりクワドが決まっていて、またもや自己ベスト更新。波に乗ってます。強者ぞろいの最終グループにいてもその魅力を出せるといいな。ちなみに、リーベルスの振付け師は日本のジャッジ・天野真さん。

28 閻涵(中国)

 中国の若手。昨年の四大陸選手権でシニアデビュー、いきなり2位表彰台。今季グランプリシリーズでも中国杯で優勝しファイナルまで進出。一気に有名になった。試合毎の出来が違うのは若さもあるので仕方ないか。ものすごいスピードからの安定したトリプルアクセルは目を見張る物がある。趣味は自撮りと、それをTwitterに投稿すること。今季のショートプログラムは振付けのローリー・ニコルが酒飲みながら作ったとしか思えない、割とそこかしこがイラッとするプログラムに仕上がっております。中国女子代表、かわいこちゃん・李子君とのツーショットを投稿したあと、「おまえそこどけ」とスケオタに沿う突っ込みを食らうなど、誰からもそこはかとなく扱いがひどい。

29 高橋大輔(日本)

 バンクーバーの「道」から4年経ちました。はやいですね。紆余曲折あった中で、ソチ五輪代表に。卓越したステップ、どんな曲でも足先から、指先から音楽を伝えるその演技は、世界中にファンがいるのも頷ける。怪我の影響もあり、表彰台落ちという失意の全日本からどれくらい立て直せているか。今季、これまでの試合を見ている限り、チャン・羽生とプレゼンテーションスコアを比較してもほぼ変わらなくなってしまったので、ここまで持っていたアドバンテージを失ってしまった。練習動画の四回転ジャンプを見る限りでは、はっきり言わせてもらうと金メダルどころかメダルもかなり厳しいと言わざるをえない。クワド全盛時代で生き残るにはやはり四回転ジャンプは重要。まずは、ショートプログラムでの冒頭・四回転トゥーループをしっかりと決めることが大事。

30 町田樹(日本)

 大トリにふさわしいなあ、と滑走順を見て思ってしまった。火の鳥だけに。ってそれはフリーだった。高橋大輔の後は全日本で経験済み。大丈夫でしょう。今季は大躍進。グランプリシリーズは2戦2勝、ファイナルでは表彰台にのぼれなかったものの、これまで苦手としていた全日本選手権で自分の演技をしっかりと披露、ソチ五輪代表の切符を掴んだ。また、インタビューではよくわからない多彩な語彙力を発揮して全世界ティムシェリスト代表の座も掴んだ。団体戦では2回目の四回転ジャンプは開いてきてしまい、その影響が大きく点数は伸び悩んだものの、もっとできる・でもここまではできた、という手応えのある演技になった。ポエム・塩原アナとのポエム合戦も圧勝。あとは蒼穹のリンクで純粋な愛を伝えて大飛翔するだけ。まずはショートプログラムエデンの東をしっかりと滑りきれれば道は開ける。あたしは町田が銅メダル予想です。

 

 ちなみに団体戦前の桜庭の順位予想は、金パトリック・チャン、銀羽生結弦、銅町田樹、です。団体戦を見た感じだと、正直金と銀は入れ替えたいです。笑 とりあえず、皆様、悔いなく。全員が笑う事は難しいだろうけど、やっぱり4年に1度だから、たくさんの良い演技が見たいと思うのは自然な事だと思うから。

 楽しみです。

 おやすみなさーーーーーい!