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 上司、とか先輩、とかの愚痴というものはどこの場所でもありますよね。友達とひそひそと隅っこで話しながら、ああやっぱり女の子って怖いんだなあ、と思ったりもする。でも、怖いとは思っても、悪いとは思わない。女子はいつも陰でひそひそやるんだよなという批判もあるのだろうけれど、彼女たちの言い分だってわからないでもないわけなのだから。実際、彼女たちとその上につく人のやりとりを眺めながら、ううん、これ、どうなの?と思うこともあるんです。そんなことを言うなんてありえないと咎めることができるほど、自分は聖人君子じゃない。

 そして、それを思えば自分は恵まれているなと思う。だって、ないんだもの。不満が。不平が。まったく。びっくりするくらい。あそこを直してほしい、ここがダメだ、と言う彼女たちを見て思い返しても、今お世話になっている人の顔を思い浮かべて苦しくなることがまったくない。その人の下についてもうすぐ3ヶ月。相性の問題もあるのだろうけれど、私たちの関係を支えているのはどう考えてもその人の寛容さ。私が向こうからどう思われているかはわからないけれど(そしてそれが怖いけれど)、私にとってはこれ以上ないくらいの人だ。

 そしてそれを思うたびに、自分のダメさに引くくらい落ち込む。私がこんなにされてていいのだろうか。私より努力してるあの子とか、私よりよくできるあの子とかの方が扱いやすかったんじゃないだろうか。そう思ってどよーんとなる。最初の頃も、1ヶ月経っても、そして今も過ってしまうこの思い。「いいなあ、と言われるたびに。この人は素敵で素晴らしい人だと思うたびに。恵まれてるのにそのことを素直に喜べないなんて馬鹿げているとは自分でもわかっているのに。

 ……それでも、何もできないのだとしてもそれでも何かを返したいという想いも本当だから、明日もがんばるのです。